くわだてありき(Bandsearchlightブログ)

吹奏楽(全国大会以外)とかコンサートホールとか高架下とかの話が主です。

2015年全日本吹奏楽コンクール地方予選のたび(千葉)2015.7.24

贅沢に時間を使った金沢遠征が終わり、でも行けたのは1県だけ。
充実した旅ではありましたが、ちょっとだけ物足りなさがありました。

ので、東京近郊でまだ行ったことのない県の大会は制覇するべし!と、いくつかのプチ遠征をくわだてました。神奈川県と埼玉県は以前訪れていたのですが、吹奏楽大国として以前から名高い千葉にも、そういえばまだ行ったことなかったな、と。

 

……とか言って安易に千葉行きを決定したのです。

 安易に決めたのには、もう一つ理由がありました。千葉県の県大会には予選がありません。すなわち、県内のすべての吹奏楽団が県大会に一度に結集します。必然的にコンクールは超長期化。以前調べたところ、県大会の期間としては他を圧倒する長さで、ほぼ3週間ほどかけて行われるのです。これなら、小さい編成も大きい編成も、1日いるだけでまんべんなく遭遇できるんじゃないか。(わたしにとっては)なんて穴場! などと目論んだわけです。

 東京の西寄りに住んでいるため、電車の所用時間はかるく2時間弱。ひたすら中央線で東へ向かいます。地の利がまったく無かったので、行きはホールの公式サイトに書いてある最寄り駅、千葉都市モノレールの「県庁前駅」から歩くことにしました。しかし、あまり距離を乗らないにも関わらずモノレールが案外運賃高くてびっくり。

 駅を降りて、ホールを目指して歩くと、次第に坂道がきつくなります。千葉県文化会館は約400メートルほどの小高い丘の上にあるのです。セミの大合唱の中を抜けて会館につく頃には、すでに汗がしたたり落ちるような状態に。

 

 演奏を聴くより、まず休憩が必要でした。冷房の恩恵にあずかりつつチケットを買って入場すると、こんなコーナーが。

 なんともうまい具合にオアシスを発見しました。入場後のスペースに売店があるコンクールははじめてです。自販機も、そして座って休憩するベンチまであります。昼休憩の際には生徒さんで埋まってしまいましたが、到着直後は開演中だったため、ありがたく座ってひといきつかせてもらいました。

 

 汗もひいたところで、ようやくホールに入ります。さすが大きな会場だけあって、団体終了後の出入りの多いこと。入場はサイドのドアから、退場は後方のドアからと指定されていました。そうでもしないと、きっともっと人の波がひっちゃかめっちゃかになってしまうことでしょう。

 舞台上手にはプラカードが立てられています。どこが演奏しているのか、わかりやすくて良いですね。そこはかとなく部活感が強調されるような気も。(下記リンクは参考)

www.asahi.com


 千葉の地理には詳しくありませんが、地域別に固まっているわけではないようで、内房・外房、そして東京に近い地域まで取り混ぜてスケジュールが進行していきます。

 割と築年数の経ったホールにもかかわらず、響きはとても良好でした。県大会の会場だと思えば、たいへん良質な環境だと思います。(山をのぼってくるのは大変なんですけどね…)

 規定人数いっぱいでの参加校が大半を占めますが、中には30人程度のバンドもあります。仕上がり具合も、まあ言ってしまえばかなり開きがあるように思いました。
 数々の強豪校を輩出している千葉とはいえ、みんながみんなべらぼうに上手かったらびっくりしちゃいますし、ある意味正しいコンクールの様相を呈していてほっとしました。1800席ほどあるホールの客席も、そこまでガラガラではなく、他校の演奏に耳を傾ける生徒の姿もよく見かけました。
 そもそも毎日楽器を練習してコンクールに臨むためには、勉強との両立や、環境、チームの状況など様々な問題がクリアされていなくてはなりませんので、すべてが揃ったバンドは恵まれているのだと言えるでしょう。人数に恵まれない、環境が十全ではないバンドだってもちろんあります。そうしたバンドも同じコンクールに参加し、何らかの成果を得ることができてこそ、ほんとうの意味での「吹奏楽王国」なのだと思います。

 

 なお余談ですが、帰りはモノレールのらずにかえりたいな…と、千葉のひと駅さき、本千葉まで歩いたのですが、思ったより距離があり、ふたたび汗まみれになってしまったのでした。