音楽堂これくしょん 多摩市民館
小田急線、向ヶ丘遊園駅を北口に降りて、歩くこと約5分。
市役所の建物の二階に多摩市民館はあります。
一応、となりの登戸駅からも歩こうと思えば徒歩10分だそう。このあたりは駅もバス停もアクセスの方法があれこれあるので、交通手段は心配なさそうです。とはいえ時間帯によっては南武線は阿鼻叫喚の様相を呈していますので、ソワレの公演にはすこしためらいが生まれるのも致しかたないところです。
建物の外側はいかにも「お役所」。築年数が浅いのかそこそこ綺麗な見た目ですが、なかに908名収容の大きさのホールを有しているとは、あまり想像できない感じです。エレベータもしくは階段で2階へ上がるとホールの入り口があります。
壁は明るい色の木目、縦に細長い部材を張り合わせているので、もともと天井の高い空間がさらに縦に広く見える気がします。ステージもかなり広めのようです。
床はリノ張りですが、珍しく椅子の座面が緑。彩度の高い、エメラルドとよりは若葉色といった色合いで、優しく爽やかな印象です。最近建つホールは赤系、ワイン系の重厚な色合いが目立つので、こういう内装は最近お目にかかってませんでした。(流行りもあるでしょうし、音楽ホールという場に求められるのは基本的にラグジュアリーなことですので、当たり前といえば当たり前かも。)でもあれやこれやのホールを見ている身としては、目先が変わって新鮮でした。視界が暗くなりすぎなくていいですね。
座席表▶︎
肝心の音の具合ですが、これといって特徴はないかも。。
ごめんなさい。なにせ冷房がすこぶる調子よく効いてくれた結果、ものすごく寒くて耐久戦のようだったのです。座席表から見て、客席はほぼ正方形の形状、天井もすごく高いので、S席は中央という王道パターンでしょう。2階席はないので音が遮られたりすることもないでしょう。
そこまで交通の便も悪くないし、使われる頻度がすくないのはなぜかしら?と思っていたら、どうやら利用時間の問題があるよう。
施設案内▶︎
夜区分の終了時間にご注目。もし融通が利かず、なにがなんでも21時までに撤収を完了しなくてはならないとしたら、夜公演のテッパンタイムスケジュール「19時開演、21時ごろ終演」が不可能になってしまいます。これはイタい。
もしこの利用時間の問題で利用率が下がっているのだとしたら、ちょっと勿体なさすぎると、あっけにとられました。くせのない音響で、そこそこ大きなハコなのに、使い勝手が悪いとこうなる(
利用料金としては公立ホールらしく、非常にリーズナブルなので、リハーサルなどするにはうってつけでしょう。ただしホールがビル内で2F以上にあるため、搬入にはある程度の困難が伴う可能性があります。
(2016/09/18 note記事より転載・加筆)