くわだてありき(Bandsearchlightブログ)

吹奏楽(全国大会以外)とかコンサートホールとか高架下とかの話が主です。

後悔しないコンサートのつくり方(8)当日必要なものを準備する

 コンサート当日が迫ってくればおのずと練習も白熱するでしょうし、いろいろな事前準備もあれやこれや発生してくると思います。「神は細部に宿る」のことばを胸に、ひとつひとつの準備を確実にクリアして本番当日を迎えたいものです。

 

もくじ

(1) 演奏会の内容を考える
(2) 場所を決め、準備する
(3) 曲目と曲順を決める
(4) チラシ・チケット、宣伝
(5) 対外手続き
(6) 役割分担
(7) 当日配布の印刷物
(8) 当日必要なものを準備する ★
(9) リハーサル
(10) いよいよ本番日

 

 前回でプログラムのつくり方についてはざっくり説明しましたが、他には当日どんなものが必要になるでしょうか。前もって考え、用意しておくと、進行が円滑になるでしょう。以下、定期演奏会などの場合を想定して挙げていきます。

 

衣装

 事前に団員みんなで相談しておきます。頑張ってお金をかけたり手作りしたりしなくても、クラシックステージは制服、ポップスステージはTシャツ、というふうにするだけで雰囲気をがらっと変えることができると思います。
 あまり着替えに手間のかかるものの場合、休憩時に衣装替えだけでいっぱいいっぱいになってしまうと、休憩中にしておかねばならない他の作業(舞台転換など)に差し支えることも考えられます。その場合、あらかじめ休憩時間を多めにとる配慮が必要でしょう。

 

お弁当

 本番当日は朝からセッティングにゲネプロに、衣装やメイクと大忙し。お弁当は各自で調達しても良いですが、バンドが大所帯の場合は、いっそお弁当屋さんにまとめて発注するのも手です。さっと食べて演奏に集中できます。
 発注する場合は、当日の何時までにどこへ届けて欲しいのかをきちんと伝えましょう。ゴミの片付け・分別には注意してくださいね。ゴミはホールで引き取ってもらえる所ともらえない所があるので、あらかじめ確認しておきましょう。引き取ってもらえるホールの中には、指定のゴミ袋を購入して使用する、というやり方をしている場合もあります。基本的には、出したゴミは自分たちで持ち帰るつもりでいたほうが無難です。

 ちなみに最近では、SNSなどで「○月○日に△△市民会館で定期演奏会します!」などと発信していると、たまにお弁当業者さんから売り込みの連絡が来たりすることがあります。出どころのわかっているお店なら良いですが、何度か連絡を取ってみたり、試食をお願いしてみたりして、ちゃんとした業者なのかを確認してから使うようにしましょう。ゴミを引き取るといっていたのに当日そうしてもらえなかった、割り箸が足りなかった、なんてトラブルが起こってからでは遅いですからね。

花束

 最後の曲が終わったら、指揮者やソリストに花束が渡せると良いですよね。当日お客さんが持ってきて下さるお花は、万が一届かないということも考え、お弁当と同じように、あらかじめ発注しておきましょう。ひとつ3,000〜6,000円程度かと思います。ちょっとお金がかかるように思うかもしれませんが、予算をけちってミニ花束にすると驚くほど舞台映えしないので、ステージ上でどのように見えるかを考えて発注するのが吉。
 また、ドレスの演奏者に花束を渡す際は、色の調和を考えたほうがより華やかになります。渡す相手の衣装の色をあらかじめ聞いておき、花屋さんに「ピンク色メインでお願いします」などのようにお伝えできればGoodです。色の指定をしても追加料金などはかからないことがほとんどなので、ぜひお試しあれ。

 

車の確保(運搬手段)

 全部電車で移動できるならいいですが、吹奏楽だと打楽器の量はかなりありますので、駅から遠い会場の場合は団員の移動分も車を確保しておく必要があります。一般バンドの場合は、車の出せる団員を早めに募っておくと良いでしょう。トラックを手配する場合は、当日運転手さんにドリンクなどの差し入れができると更に良いかと思います。
 ホールの駐車場を利用するために前もって駐車券を申請する必要があったり、事前に車の台数やナンバーを申告しておく必要があることも。いずれにせよ早めに把握したいですね。

 

打上げ会場

 未成年でも成人でも、たのしく打ち上がるためにはちょっとした気配りが肝心です。
 打上げ会場はできるだけホールから近い場所が望ましいでしょう。演奏終了後、電車で移動して改めて乾杯…というのは、すでに疲れ切った体にムチを打つようなもので、なるべく避けたいもの。料理はコースで頼んでおき、料金は本番の始まる前に徴収しておけば、すぐ入店できてすぐ飲み始められます。
 会場にはなるべく早めに予約を入れ、人数は想定よりすこし多めにしておくと良いと思います。当日になって予期せぬOBや先生方の訪問があるかもしれませんからね。お店には、楽器を持った人がたくさん来店すると正直に伝えておきましょう。状況によっては楽器置き場を設けてくれる親切なお店もあります。あ、ハンドルキーパーの指定も忘れずに。

 

 ひとつひとつは細々したことですが、これらを部長・副部長などの要となるメンバーだけに任せていると、意外と当日バタバタしてしまいがちです。幹部にはほかにも当日やるべきことがたくさん発生するので、情報が幹部のところで止まってしまい、うまくいかなかったりするからです。団員の中で当日フレキシブルに動くことのできる係(定期演奏会実行委員長、的な)をひとり決めて、そこに情報を集中するようにすると、業者さんやホール職員への連絡や支払いもとどこおりなく行えて、良いんじゃないかと思います。